ざま災害ボランティアネットワークわが身と家族の命を守ろう |
研修・講座情報 ( コミニティーカレッジ ボランティア・コーディネーター )
災害用非常食調理例
ざま災害ボランティアネットワークが発足したのを機会に、神奈川県のNPO協働推進課から「災害救援ボランティア・コーディネーター養成講座」を開催しないかとのお誘いがありました。
会としても、良いチャンスであるとの判断で開催を引き受けることになりました。
しかし、開催日時が、11月から12月にかけてということ、座間市という県内でも比較的マイナーな市での開催ということもあって募集活動には最後まで苦戦しました。
座間市での開催ということで、ざま災害ボランティアネットワークのメンバーの受講も働きかけましたが、この時期は、メンバーも、所属する団体のイベントが最盛期を迎えていたこともあって残念なことですが2名の受講にとどまってしまいました。
それでも、県内の各地から参加していただきました。今までは、横浜会場がメインの講座だった関係上、参加者も30名を越えることもあり、講座の内容は変わらないまでも実習時に人数が多いために不十分な部分もありましたが、今回は、16名というコンパクトな人員のこともあって受講者の方々には満足していただけたものと思っております。
この講座は、神奈川県が主催する企画で、神奈川県で近い将来発災することが予想されている災害、特に地震災害のときに、県内各地域の被災者の方を救援するための仕組みを作り出し、その仕組みを維持するための活動を行う人材を育成するための講座です。
神奈川県には、横浜市、川崎市などの政令都市を除いて14の市町村に災害ボランティアネットワークが作られて活動をしています。そのメンバーの多くは、この講座の修了生が中心となって活動しています。
<11月29日>
講座のはじめは、この組織を主宰する、吉村恭二代表による「災害ボランティアコーディネーターとしての心構え」をテーマとした講義でした。ついで、災害時要支援者の問題についての講義がありました。
いずれも、先生がこの活動に取り組むきっかけとなった、13年前の阪神淡路大震災で得た経験をもとにしたボランティア活動からの学びをベースとされた内容の濃い講義でした。
午後からは、座間市安全対策課の職員のY氏による「座間市地域防災計画の概要」とその延長上にある「東海地震」における防災対策などについて行政としての取り組みについて話がありました。
ついで、ざま災害ボランティアネットワークの活動についての報告と今後の計画について副代表のH氏の話がありました。
<12月6日>
会場を、県立谷戸山公園にあります研修室に移して、海老名災害ボランティアネットワークのM氏、H氏による「災害非常食について」の実習を交えた調理実習が行われました。
2班に分かれて行われましたが、普段家庭ではほとんど調理などを手伝うことが無い男性陣も熱心に取り組んでいました。災害時には熱源や水の確保も厳しいことが予想されます。そのようなときに、家庭内にストックされている食品や調味料などを活用して変化のある食事を作ることが出来ることを体験しました。
熱を使わないで備蓄用の乾パンをサラダの中にうまく取り組んで抵抗無く食べることが出来る「イタリアン風乾パンサラダ」や、乾パン粥、乾パンミルクスープ、焼き海苔+せんべい+麩+味噌を合わせた味噌汁、スナック菓子にちょっとした工夫をするとおいしいポテトサラダが出来ることなどを学びました。
人間はどんなときでも「食べ物」「水」「トイレ」が必要となります。
被災地で毎日々変化の乏しい食事はそれ自体がストレスとなることが実証されています。そのようなときに、ここで学んだ食事を変化球的に活用することによって避難所生活に潤いが生まれ、災害を乗り切る力になると思いました。作った食事をテーブルに並べて全員でおいしくいただきました。
午後からは、専門ボランティアの代表の方から、講義がありました。
最初は、ペット特に、災害のときの「犬」の取り扱いの話でした。
最近は、多くの方が、犬をペットとして飼育しています。このような状況の中で地震などの災害が起きたときに、この犬をめぐってさまざまな課題が見えてくることは過去の災害の中からも話題となっています。
自宅に住むことが困難となった被災者は、避難所に移り住むことになります。そのときに、犬を家族の一員だという判断で同居を希望する避難者が巻き起こすさまざまな出来事です。
確かにその人にとっては、家族かもしれませんがかわいいかわいいということだけで飼育され、基本的な訓練がなされていない犬を、仕切りの無い避難所に連れ込むことは物理的に無理だといわれております。
この問題は、愛犬家団体の中でも大きなテーマとなっているようです。講師の方の話でも、ペットをめぐる多くのトラブルの原因の主因は、「飼い主の意識のあり方」にあるということでした。
確かに災害が起きたときには、犬を放置して人間だけが避難所に避難するということは、愛犬家としては見過ごすことは出来ないと思います。しかし、ペット飼育者に「同行避難」と「同居避難」の差異をきちんと理解してもらう必要があることを痛感しているようです。また、飼育に当たっての最低限のマナー(人、犬とも)も身に付けてほしいという話でした。
残念ながら、座間市にはこれらの課題について具体的な対策が採られているという形跡を見ることが出来ません。多くの自治体の今後の課題のひとつだと認識できました。
ボラセン立ち上げ実習風景
ついで、災害時の「心の問題」に対応することから、産業カウンセラー団体の方から話がありました。
過去の災害時にも多くの課題を残したことに災害時の「心の傷」の問題です。
多くの人の体験談を聞くと、発災後の恐怖心が遠のくとその後から強烈な「不安感」に襲われるということです。住む場所、仕事、家族、知人などを失ったことから押し寄せてくるさまざまな不安に襲われその中から新しい進路を模索する心の葛藤に打ち負かされてしまう人が多く出ていることは知られているところです。
そのような場面を救う手立てのひとつとして「カウンセリング」という手法によって心のケアを行う必要が求められています。
お話は、そのような場面で活動する団体の方からの過去の災害時における体験談でした。
日本では、まだまだ新しい分野の活動で、手法的にも確立されていない部分もあるようです。
しかし、被災者自身が人として再生することこそが、その人を取り巻く環境の復興の基本だと思います。
今後はこの種の活動が充実されて被災者のケアが円滑に行われるように連携を採って活動する必要性を理解することが出来ました。
この日の最後は、当講座の柱の一つであります秦 好子講師の話でした。
秦さんは、前職から得た豊富な経験を生かして、女性の目から災害について真正面から取り組まれている数少ない活動家でもあります。
今回の テーマは災害ボランティア活用実践シュミレーションと題して、グループ討議形式で災害ボランティアとして被災地で避難所を運営する想定実習を中心に行われました。
災害時には、自治体の地域防災計画に基づいて「避難所」が開設されます。この開設や運営は、現実には行政の職員ではなく、地域の住民や災害救援ボランティアなどが担うことが一般的になっています。
某日、某時刻 地震が発生したという想定で、与えられた条件の下で避難所を開設するという場面を思い浮かべながら参加者が話し合って準備作業に取り組みました。
運営に携わる人員の確保、避難人員の予想、災害弱者に対する配慮、乳幼児を持った家族への配慮、更衣室など、さらには、避難所運営機能の配置などなど 避難所には考えなければならない問題が山ほどあることが見えてきました。受講者から講師の秦さんへ課題への正解はどのようなものですか?と質問がありました。先生は、言下に「正解はありません」と答えられていました。
講座の進行を手伝っていました私たちもそうだなー・・・正解は、その都度変化する場面を正確に捉えながら「出来る中で、避難者にとって良いと思われる対応をすることだということが理解できました。
<12月7日>
この日は、私たちネットワークの活動のメインステージとなる、「災害救援ボランティアセンター」の開設と運営手順を学ぶための講義と実習が行われました。講師には、神奈川災害ボランティアネットワークのメンバーである、藤沢のM氏、相模原のO氏、綾瀬のU氏、海老名からH氏が参加してくださいました。
M氏は、神奈川災害ボランティアネットワークの「センター運営ハンドブック」編纂の中心メンバーとして活躍された方です。午前中の講義に引き続き、午後からは、会場をボランティアセンターに見立てて、それぞれの係りの役を担当しながらボランティアを受付、マッチング作業を経て、支援現場への送り出しを行い、作業を終えて帰ってきたボランティアからの報告を受けるまでの一連の作業の体験を行いました。
実際の現場では、予想もつかないほどの支援要請が出てきます。判断に迷う事例もたくさんあります。それらを周囲と調整を採りながら 支援希望に可能な限り答えながらも、支援活動にこられたボランティアさんの安全確保もしなければならないのです。コーディネーションの仕事というのは、奥深い問題をたくさん抱えているものであることがうっすらと理解できたものと思います。
災害は、起きないことが一番良いことです。しかし、われわれの経験は、被災地の活動の中で向上するという矛盾を抱えるものです。このあたりの気持ちを整理しながらかつ、モチベーションを維持して行くということは大変なことだと思います。
災害ボランティアセンターの実習を終えた後に、ざま災害ボランティアネットワークのメンバーも受講生のグループの中に入って、講座の振り返りを行いました。参加者の方々から、災害ボランティア活動の抱える課題についてや、防災活動への想いや意見が出されました。その意見は、先輩として活動している私たちも常に抱えている問題でもあります。
私たちが取り組む最大のテーマである「顔が見える関係の構築」とは・・・・これを追い続けることが私たちの大きなテーマであるのではないかと思いを新たにしました。
3日間の災害救援ボランティアコーディネーター講座を終えた受講生は、事務局より終了証を受け取り コミニティーカレッジメンバーとして仲間入りをしました。
災害は何時起きるかわかりません。私たち、災害ボランティアネットワークのメンバーは、常に非常時に対応し、活動できるように備えなければなりません、そのために、もっとも必要なことは、自分自身そして家族を災害から身を守ることが出来る体制を作り出し、維持して行くことだと思います。
参加した16名のメンバーの人全員 ご苦労様でした。
メンバーリスト
つなぐ君
私たちは、災害に備える活動をするボランティア団体です。地震は防げません。しかし、備えれば、被害を少なく出来ます。万一に備えて、平時からつながりましょう。